天草は、美しい海と豊かな水産資源をはじめとした地域資源を有する自然と文化に育まれた島です。古くから水産業が盛んで、マダイやきびなごなど多くの特産品があります。
その中で、きびなごは足の早い魚であるため、漁獲されても流通先が限られてしまい、大量に獲れた場合、廃棄されるものも出てきます。少しでも処分されるきびなごを無くすために新しい活用法の見つけることが必要となっています。
そこで、子供たちと一緒に海の資源である魚(きびなご)を守るためにできる取り組みを考え、学んで得たことを活用した新商品開発を行います。
私たちの海の課題
海藻の減少
海藻は魚たちの隠れ家になったり、卵を産み付ける場所になったり、さらには、水をきれいにしてくれているんだ。海の中で大切な海藻がなくなるとどうなってしまうのだろう?
きびなごの抱える問題
天草ではきびなごがたくさん獲れるけど、すぐに鮮度が悪くなってしまうので、漁獲された地域以外に流通することは少ない魚なんだ。とても安い値段で取引される魚で、買う側にとっては、安いほうが嬉しいけど漁師さんにとっては、利益が少なくなるので、とても困ったことになっているんだ。
私たちが参加しました

熊本県立天草拓心高等学校
熊本県内唯一の水産・海洋高校として、水産や海洋の各分野における船舶の運航やつくる漁業、水産加工、マリンスポーツ等の基礎的、基本的知識と技術を取得できます。水産業の意義や役割を理解できるだけでなく主体的に水産や海洋関連産業に従事するものとしての使命や責任を認識する能力と態度を育成しています。

苓北町立富岡小学校
1873年創立。「努力を楽しみ 向上を喜ぶ」を教育目標としていて、2013年には水産資源の維持培養と海の環境保全に対する意識の高揚を図るとともに、水産業に対する認識を深め、水産業の振興に役立てるために行われる「全国豊かな海づくり大会」に出場しました。
- まなび
- たいけん
- かいはつ
まなび
有明海など特徴が違う3つの海に囲まれている天草の海は、おいしい魚がたくさん獲れることは知ってるかな?
そんな天草の海には実は問題があって、最近では海藻が少なくなってきていて、魚たちの住むところや卵を産むところが無くなってきているんだって。この問題を無くすために、どのような取り組みをしていけばいいかな?
他にも捕れた魚がとても安い値段で取引されることが問題になっていて、特にきびなごはすぐに鮮度が悪くなってしまうので漁師さんたちも困っているんだ。そこで魚の価値を高める工夫が必要になってくるよね?どんな工夫ができるかな?
海や魚を大切にしていくため、どうすればいいか?みんなで考えてみよう!
たいけん
天草で獲れるたくさんの魚たちを実際に見て、触って、話を聞いて、魚たちの特徴を知ってもらい
自分たちの身近にある海や魚について感じてみよう!
そこから自分たちにどう天草の海に関わることができるのか、魚たちと共存していくために何ができるのかを考えてみよう!
みなさんの感想
高校生の感想
- 高校生①
小学生に自分たちの学んでいることや思っていることを教えられて楽しかったですし、小学生の率直な意見が聞けて良かったです。 - 高校生②
自分たちもこれからもっと海のことや魚のことを知っていきたいと思いました。自分たちが今何をすればいいか課題が分かったので良かったです。
小学生の感想
- 男の子①
天草の海にはたくさんの魚がいるんだなと思いました。でもどんどん海そうが、減っていることを初めて知りました。びっくりしました。 - 男の子②
本物の魚にさわれて、楽しかったです。ふつうはできないことができたのでまたやってみたいです。 - 女の子③
パッケージを考えるのがすごく楽しかったです。みんなで一生懸命考えたので、たくさんの人に買ってもらって、食べてもらいたいです。
熊本のテーマ食材を使って、自宅で楽しんでいただける郷土食レシピをご用意しました。
STAY HOMEの中で地域の海を考えるきっかけになれば幸いです。

レシピ協力:天草拓心高校
- きびなご(生)150g
- 白米3合
- 干し椎茸※60g
- ゴボウ※30g
- 人参※50g
- 油揚げ※20g
- だし昆布6cm
- 薄口醤油30g
- 本みりん10g
- 料理酒10g
- 大葉や三つ葉など(盛り付けの際の彩りに)
- 濃口醤油100g
- 薄口醤油40g
- 砂糖25g
- みりん25g
- ショウガ(チューブでも可)10g
-
1. 下準備
干し椎茸を水で戻す(2時間程度)
米をといで、洗い終わったらザルにあげて水を切っておく。
人参、油揚げは細切り、ゴボウはささがきに、水で戻した椎茸は薄くスライスする。 -
2. 炊飯
炊飯釜に、白米、人参、ゴボウ、椎茸、油揚げ、だし昆布を入れる。
そこに、干し椎茸の戻し汁1カップと薄口醤油、本みりん、清酒を加える。
水を白米炊飯の3合の適正量まで入れ、炊飯する。 -
3. きびなごの煮付け
鍋に濃口醤油、薄口醤油、砂糖、みりん、ショウガを入れ煮立たせる。
そこに、きびなごを入れ20~30分程度煮込む。(味を見ながらお好みで) -
4. 盛り付け
ご飯が炊きあがったら、味をつけたきびなごを2/3程度ご飯に混ぜる。
残りは、ご飯の上にのせて盛り付けたら完成。※食べる際に、お好みできびなごの煮汁を加えてご飯の味を調整しても美味しいです。



